薬剤科
当院の薬剤科の紹介です。
Pharmacy
秋田県厚生連病院 薬剤科の理念・基本方針
理念
医療人として生命を尊重し、薬剤師固有の任務を遂行することにより、患者中心の安心・安全で効果的な薬物療法を提供します。
基本方針
- 刻々と変化する医療情勢に薬学的知見から対応できるよう常に研鑽し、薬物療法の質的向上を目指す。
- くすりの専門家として積極的にチーム医療に参画し、医薬品の適正使用を支援する。
- 薬剤師としての責任を持ち、全ての患者の薬物療法に関わることを目標とする。
- 人材の確保および教育カリキュラムの充実等により、自発的に地域医療に貢献できる臨床薬剤師の育成を図る。
スタッフ紹介 令和4年度
当薬剤科は、薬剤師13名、助手3名、医薬品管理室員3名、計19名で構成されています。
認 定 | 資 格 | 取得者数 |
---|---|---|
日本病院薬剤師会 | 日病薬病院薬学認定薬剤師 | 5 |
日本病院薬剤師会 | がん薬物療法専門薬剤師 | 1 |
日本病院薬剤師会 | がん薬物療法認定薬剤師 | 2 |
日本薬剤師研修センター | 研修認定薬剤師 | 1 |
日本薬剤師研修センター | 認定実務実習指導薬剤師 | 2 |
日本糖尿病療養指導士認定機構 | 日本糖尿病療養指導士 | 2 |
日本緩和医療薬学会 | 緩和薬物療法認定薬剤師 | 1 |
日本静脈経腸栄養学会 | NST専門療法士 | 1 |
薬剤師が関わっている主な施設基準
- 薬剤管理指導料
- 病棟薬剤業務実施加算
- 無菌製剤処理料
- がん患者管理指導料3
- 外来化学療法加算1
- 連携充実加算
- 感染防止対策加算1
- がん性疼痛緩和指導管理料
- 栄養サポートチーム加算
- 医療安全対策加算1
など
業務紹介
調剤業務
院外処方箋発行率が94.8%(2020年6月現在)で、入院患者様の処方を中心に調剤業務を行っております。処方箋が発行された際には、先ず処方箋監査を行います。医薬品の用法や用量(腎機能や肝機能などからの妥当性含む)、相互作用、適応の妥当性、投与期間や間隔の妥当性、剤形の妥当性のチェックを行ってから調剤します。各種の調剤機器を用いて、1包化や粉砕等を行い、衛生面に配慮し、個々の患者様に合わせた調剤を行います。
安全面については、散薬監査システム等を導入しております。
がん化学療法、抗がん剤調製
入院・外来患者様に施行される全ての抗がん剤調製を薬剤師が行っております。(基本的に)施行の前日に、レジメンとの照合や検査データからの投与量・投与スケジュールの妥当性等の監査のほか、準備された医薬品が正しいかをチェックします。また、薬歴管理やレジメン管理を行い、患者様が安心安全に治療を受けていただけるよう心掛けております。
施行当日は、調製依頼を受けた後、安全キャビネット(CLASSⅡ TYPE A2:2台)内にて調製を行い、最終監査を経たうえで患者様に投与されます。
外来化学療法について
地域の保険医療機関及び保険薬局との連携体制を強化する目的で、当院の外来化学療法で施行されているレジメン(抗がん剤の治療法)を開示します。
施行レジメン一覧表はこちらをご覧ください。
がん薬物療法中の患者様に関し保険薬局で得られた情報ならびに薬学的評価は、メールにて専用トレーシングレポートを添付し、情報提供していただけますと幸いです。
- 専用トレーシングレポートのダウンロード
※パスワードは下記までお問い合わせください。
問い合わせ先
由利組合総合病院 薬剤科 がん化学療法担当
TEL:0184-27-1275(薬剤科直通)
E-mail:renkeiyaku@yuri-hospital.honjo.akita.jp
高カロリー輸液調製
栄養状態の悪い患者様や、長期間(1週間以上)経口摂取ができない患者様には、高カロリー輸液により高濃度の栄養輸液を中心静脈から投与します。これにより、エネルギーや身体に必要な栄養素を補給することができます。薬剤科では、このような中心静脈から投与される輸液を、無菌室内のクリーンベンチで衛生・安全面に配慮しながら調整を行っています。
注射薬調剤
注射処方箋に基づいて、各患者様の1施用毎に専用カートにセットします。最終的に病棟の専任薬剤師が、投与量、投与速度、投与経路、投与時間、相互作用、配合変化等を確認し、病棟に払い出します。
病棟業務
各病棟に専任薬剤師を配置し、基本方針にも掲げております「全ての患者様の薬物療法に関わる」を目標とし、業務を展開しています。病棟薬剤業務や薬剤管理指導業務を通じて、服薬指導、副作用モニタリング、持参薬確認、医師への処方提案、患者様に配薬される薬のチェック、医師やスタッフに対する医薬品情報提供、患者様からの相談への対応、カンファランスへの参加等の業務を中心に行っております。また、病棟において安心安全に医薬品が使用できるよう、保管状況(温度・湿度・明るさ)や使用期限の管理にも病棟専任薬剤師が携わっております。
院内製剤
一般に販売されている医薬品(医薬品医療機器等法で承認・販売されている医薬品)で対応できない場合は、薬剤師が専門性を活かし、薬学的・物理化学的な知識や技術を用いて、病院内で製剤を行います。各種文献や学会発表等をもとに、安全性・有効性を検討した上で調製を行います。無菌性が求められる注射薬、点眼薬、眼軟膏などは、クリーンベンチ内で作業するなど、品質管理にも細心の注意を払っております。
医薬品管理
病院内で使用される医薬品がより良い品質で提供されるよう、保管状況(温度・湿度・明るさ)や使用期限の管理を徹底しております。また、医薬品管理室員により、適正な在庫数の管理と適切な払い出しが行われます。
医薬品情報管理(DI)
医薬品を適正に使用するためには、医療に関する様々な最新情報の収集とそれに対する的確な評価が重要となります。医薬品情報管理室に専任の薬剤師を配置し、医師をはじめ看護師、その他スタッフ、及び患者様に対して、生きた医薬品情報が迅速に提供できるような体制をとっております。また、週1回の割合で各病棟専任薬剤師とDI専任薬剤がカンファランスを行い、薬剤師間での情報共有にも努めております。
薬剤師外来
抗がん剤治療や緩和ケアに係る患者様への指導や相談を、外来患者様に対しても実施しております。その他、インスリン自己注射手技指導、血糖自己測定手技指導、リウマチやSLE(全身性エリテマトーデス)、高コレステロール血症などに使用する注射薬の自己注射手技指導を、薬剤科の医薬品相談コーナーまたは外来診察室で実施しております。
各専門分野並びにチーム医療への参画
各分野において、専門知識をもった認定薬剤師がチーム医療へ参画しています。
また、より良い薬物療法を患者様に提供すべく、薬剤科内でも各専門薬剤師が連携しチーム医療を実践しております。
(詳しくは各分野をクリックしてください)
学会、研究実績について
平成29年度
日本病院薬剤師会東北ブロック第7回学術大会
- 「ICU病棟において感染症治療に薬学的介入を行った1症例」
- 「当院におけるエドキサバンの使用状況と安全性に関する調査」
第22回日本緩和医療薬学会
- 「医療用麻薬新規導入患者における薬・薬連携と電話サポートを併用した取り組みの有効性について」
第66回日本農村医学会
- 「当院におけるがん患者へのオピオイド誘発性便秘(OIC)対策としてのルビプロストンの有効性について」
第27回日本医療薬学会
- 「ジェムザール注射用からゲムシタビン点滴静注液ホスピーラの切り替えにおける血管痛についての検討」
平成30年度
日本病院薬剤師会東北ブロック第8回学術大会
- 「当院における病棟薬剤業務の現状評価と業務改善の検討 ~看護師を対象としたアンケート調査をもとに~」
- 「糖尿病治療における薬剤師の関わり ~インスリン療法に対する医療安全上の取り組み~」
日本糖尿病学会第56回東北地方会
- 「当院におけるWeekly GLP-1受容体作動薬の使用状況と有用性」
- 「血糖自己測定管理アプリとクラウド連携の活用に対する薬剤師の介入」
第49回全国厚生連病院薬剤長会議学術総会
- 「当院におけるニボルマブ使用経験と看護師共同で行う副作用管理」
実務実習受け入れについて
薬学部5年生の長期実務実習の受け入れを行っております。病院薬剤師の業務について、モデル・コアコアカリキュラムに沿って、懇切丁寧な指導を心がけております。
人材育成について
JA秋田厚生連薬剤科で統一の人材育成プログラムに沿って新人教育を行っております。
また、薬剤科内において、新薬などに関する勉強会や症例検討会を定期的に開催し、臨床における薬学的・医学的知識の向上に努めております。各種学会等へも積極的に参加(演題発表)し、薬剤師個々のスキルとモチベーションの向上を図っております。
薬剤師・薬学生の方へ
当院の見学を希望される薬剤師・薬学生の方は、以下の方法でご連絡ください。
問い合わせ・申し込み先
〒015-8511
秋田県由利本荘市川口字家後38
由利組合総合病院 総務管理課
0184-27-1200(代表)
Email: yakuzaikanri@yuri-hospital.honjo.akita.jp (薬剤科アドレス)